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Drop's「晴れたり曇ったり、毎日窓からの景色が変わっていくようなイメージ」


Drop'sの3rdフルアルバム『WINDOW』は、タイトルどおりメンバーそれぞれが日常で見ている景色が投影された、オーセンティックかつ色鮮やかな全11曲が揃った。これまでより物語性を含んでいながら、彼女たちの機微が“素手で触った”ように生き生きと感じられる。休みなく歩み続ける日々の中で、どんなことに、どんなふうに感動して生まれた作品なのか。中野ミホ(Vo.&G.)と、初めて作曲者として単独クレジットされた石橋わか乃(Key.)の言葉から読み取ってみたい。

――聴いていて風景が車窓から流れるように浮かんできて、ロードムービーのサウンドトラックような印象がありました。

中野ミホ(Vo.&G.)「嬉しいです。映画っぽい作品にしようという意識はなかったんですけど。『WINDOW』っていうタイトルは曲順も決まって、いちばん最後に付けたんです。曲によってそれぞれ違う景色があるし、昼とか夜とか晴れたり曇ったり、毎日窓からの景色が変わっていくようなイメージが湧いて」

――前作の『HELLO』はDrop's流のポップな作品を意識して作ったということだったけど、今回はもっと自由でフラットな感じがしました。オーセンティックだけど、色彩豊かで。

中野「今回はけっこう前からバシ(石橋わか乃)や荒谷(朋美)が作った曲とかもあったのでそれも入れつつ、より自分たちの好きな方向で作りました。ちょっと内側に向いててもいいかな、くらいの気持ちはみんなあったと思います。5人とも周りになんて言われようと自分たちがかっこいいと思うことは、これかっこいいからいいじゃんって言えるっていうか。それを5人だけがわかる按配でやってるのが楽しいし、すごい大事だって今まで以上に思うようになったところはありますね。そうやって楽しんでるところをお客さんにも楽しんでもらえたらいいかなって」

――1曲目『NANANA FLAG』の力強い宣言から始まって、曲順も曲間の繋ぎもとてもドラマ性があるよね。特に『ホテル・カウントダウン』から『ハイウェイ・クラブ』への妖しいムードは今までにない感じだし、歌詞もこの2曲は少し狂気めいた要素も入っていて。

中野「『ホテル・カウントダウン』は本当にホテルで書いたんで、その時の気持ちが表れてるかもしれないです。歌詞はだいたい最後に付けたんですけど、全体的にちょっと物語っぽいっていうか、自分なんだけど自分じゃないみたいなところもあるっていう、そういうのが多いかなと思います。『ハイウェイ・クラブ』は最初、速いところと遅いところが別の曲で。それをくっつけて波のある長い曲にしてみようと思って作り直しました。ツアー中に高速を走っていた時にすごい嵐の夜があって、その時にイメージが湧いて」

――夜の高速って怖いけど、惹き込まれるような何かがあるよね。

中野「そうですね。私は運転できないけどずーっとライトがひゅーひゅーって流れてて、トリップしちゃう感じみたいなのがあるなと思って。どれだけスピード出しててもふわ〜って気持ち良くなっているんじゃないかっていう勝手なイメージなんですけど」

――石橋さんは『moderato』で初めて作曲者としてクレジットされていますが、どんな気持ちですか?

石橋わか乃(Key.)「嬉しいです。この曲は3年くらい前、大学1年生の冬にインフルエンザに罹ってバンド活動を休んでいた時に作ったんです。熱の波がいい感じに治まってきた時にリビングでお父さんが観ていた映画のエンドロールをボーッと眺めていたら、ベースラインが降ってきて。アイズレー・ブラザーズの『It's Your Thing』って曲が流れていたんです。それで自分の部屋のベッドの横に鍵盤付けて、展開とかコード進行とか作りました。映画のタイトルは忘れちゃったんですけど、盗人が出てきて最終的に忍び込んで金庫を開ける開けないみたいな話だったような気がします。(*スティーヴン・ソダーバーグ監督の『アウト・オブ・サイト』と推測)初めてちゃんと作った曲ですね」

――出来てすぐ、みんなに聴かせたの?

石橋「はい。聴かせたけど、ちょっと今じゃないかな?みたいな感じで。その時は今と雰囲気が違ってて、テンポももっと遅かったんです」

中野「でも、すごいかっこよかったですよ。ボサノバっぽかったんで“バシノバ”って仮タイトルにして(笑)。私とか荒谷は考えつかないようなベースラインだったから、これは新しいなって。そのときすぐには着手出来なかったけど、いつか形に出来たらいいなと思ってました」

石橋
「ずっとそのまま寝かせてたんですけど、今回アルバムを作るってなった時にあの曲、今だったら出来るんじゃない?って。歌詞のイメージはなんとなくあったんです。黒人の女の人がハイヒールをカツカツ言わせながら歩いている、みたいな。で、この女性はどういう状況なのかなって考えた時、ライブに出られない申し訳なさでイライラしていたから、彼氏とケンカしてっていうイメージが浮かんできて。それを中野に伝えたら、ドンピャの歌詞を書いてきてくれて、ものすごく感動しました」

――ちょっとだけ石橋さんのイメージも入ってるよね。

中野「そうなんですよ、背が高いとか、大きいイヤリングしてるとか。最初、バシは女の人の名前をタイトルにしたいって言ってたんですけど、それだとイメージが限定されちゃうかなと思って。歩くスピードはアンダンテだけど、早歩きよりちょっと速いくらいのイメージだったからモデラートがいいなって。しかも英語じゃなくてイタリア語だし“靴音モデラート”ってすごいしっくりきて。あと、いつも“私”っていう一人称で書いてたけど、初めて“彼女”っていう主人公にしてみました」

――アレンジに関して、石橋さんから何かリクエストは?

石橋「小田(満美子)のベースラインはほとんど私がこうしてくださいって伝えたものですね。荒谷にはチャキチャキチャキっていう感じにしてほしいって言って。そしたら荒谷はドンピシャなものを考えてきてくれて、ものすごく感動しました(笑)」

――ピアノとオルガンの音が効いていて、鍵盤が際立った曲になっていますね。

石橋
「はい。最初はピアノだけで、オルガンを入れようかなと思ったのはもうちょっとあとになってからなんですけど。中野とユニゾンする後半のクライマックスはウエケン(上田健司/プロデューサー)さんにアイデアをいただいて。天才だと思いました。アウトロのフェードアウトするところも、何小節くらいでフェードアウトしてくださいとか、けっこうこだわりました。完成した曲は大満足です。また作ってみたいなって思っています」

――『ローリン・バンドワゴン』は作曲者がミホちゃんと荒谷さんの連名ですね。とてもロードムービー感を高める曲だけど、どういうふうにして作ったんですか?

中野「原型を荒谷が持ってきて、そこにBメロを付け足したほうがいいんじゃない?とかここ削ったほうがいいんじゃない?とか言いながら、みんなでアレンジしていった感じです。もうコテコテのロックンロールにしたくて、楽しんで作りました」

――『三月のブルー』は最初に聴いたときから大好きな曲です。雰囲気もメロディも本当に良くて、たまらない気持ちになる。

石橋「最強です、うふふ」

中野「自分でも好きです(笑)。これはピアノで作りました。キャロル・キングみたいな感じにしたいなと思って、転調したりとかして。バシのピアノがすごいいいです。歌詞は最初、部屋の中をイメージしてたんですけど、アウトロのピアノが海っぽいなと思って、そこから舞台を海にした歌詞に変えました」

石橋「海っぽくしようと思ったわけじゃないのに海っぽくなって。最初はボツになるかなと思うくらい海っぽかった(笑)。これ入れたいな、このフレーズもいいなっていっぱい候補並べて配置したら海っぽくなったんです」

中野
「で、実際海に行ってきたんです。小樽の駅から歩いて行ける、ビーチじゃなくて貿易船があるようなところで。いろいろメモしたり写真撮ったりしてから帰ってきて歌詞書きました。ちょっと切ない感じだけど、もうすぐ春になる感じを意識して。これは上手くいきましたね」

――このあとEPの表題曲の『さらば青春』と『未来』が入ってるけど、このアルバムにこの曲順で収まったことがすごくしっくりきて。それぞれの曲の意味や強さが改めてわかったような気がします。

中野「『ビート』から『未来』までの流れは、メンバーもスタッフもみんないいねって言っていて。
最初『未来』をラストにしてたんですけど、それよりも先を見せられる感じにしたいなと思って『ベリーグッドモーニング』に変えました」

――『天使の雲』は歌い出しの“つめたい床寝ころび そのままで床になったのさ”っていう歌詞が印象的。この感覚、すごくわかる気がする。

中野「嬉しい。『天使〜』は何も物語フィルターを通さないでそのまま“素手で触った”みたいな歌詞にしたくて。このフレーズはけっこう前からあったんです。ソファに座っていて、そのままソファになった、みたいなのをメモしてあって。小さい時、天気のいい冬の昼間に雪の上に寝転んでると、音が吸い取られちゃって静かで時間とかわかんなくなっちゃう感覚になったなっていうのを思い出して、その感じもあるなと思って。それが床バージョンになったっていうか」

石橋「私はやってたわけじゃないけど、その感覚はめっちゃわかる」

――“天使の雲おしえて”“答えなんかはほしくないのに”って逆のことを言ってるのも、わかるなぁって思う。

中野「わけもなくイライラしたりむしゃくしゃしたりするし、それが何なのかわかんないしわかんなくてもいいけど、でも複雑に毎日変わっていくなっていう。あと、車からボーッと外を見てた時にエンジェルが弓を引いてるみたいな形の雲を見つけて。あ、天使の雲って言葉いいかもなって思ったんです。なんかちょっとピュアな感じがして。そういうところから始まった歌詞だったと思います」

――『ビート』の「誰も知らない ここにある熱を 街はただ しずかに呼吸する 光で出来ていた」っていうフレーズも素晴らしいですね。

中野「嬉しいです。『ビート』は『未来』と同じ時期に、ほぼ同じテーマで考えてた曲で。夜ひとりで歩道橋から誰もいない道路を見下ろしてるみたいな感じがあって、時間をかけて歌詞を書いてたんですけど。最初は“自分の未来”ってテーマだったのが、お世話になっていたスタッフさんが3月に亡くなって。すごいショックで明日どうなってるかわかんないなって本当に思ったし、それから歌詞が変わりましたね」

――今回はアナログLPも同時発売になるけど、CDとは音質が違うのはもちろん、どこからB面にするかっていうのも重要なところだよね。

中野「そうですね。『三月〜』って案もあって迷ったんですけど、『ビート』からB面になりました。『三月〜』の余韻を残してひっくり返してもらえたらなって」

――アートワークは、今までにない遊び心があります。

中野「はい。デザイナーさんにお任せはしてるんですけど、ジャケットに映ってる小物は私物だったりして。手は小田です。うちの手タレ(笑)。カセットテープは私のなんですけど、たぶん中学くらいの時に自分の歌を小さいカセットレコーダーで録音したやつです。音は聴いてないんですよ、怖くて聴けなかった(笑)」

石橋「私のものはないです。持っていったけど使われてなくて」

――残念(笑)。こうして話を聞かせてもらうと、本当にメンバーの出来ること、やりたいことが広がってきたなと感じますね。

石橋「それはありますね。リハーサルのスタジオでは思いつかなかったことも、レコーディングでこれやっちゃおうか!みたいに浮かんできたことが今回いっぱいありました。私のパートはレコーデイング前と後でけっこう変わりましたね」

――鍵盤の存在感がすごく大きくなったと思う。好きな音もはっきりしているよね。

石橋「今回、音色とかはすごくこだわって作りました。高校の頃とかは何をしたらいいのかよくわからなかったけど、やりたいことがわかってきました」

中野「作りたい曲のイメージもいっぱい湧いていますね。今はルー・リードとか聴いてます。力の抜けた、フォークをやりたくて。吉田拓郎さんとか、日本の古いフォークも好きです。最近アコギ買ったんです。ギルドの。トム・ウェイツもギルドのアコギ弾いてるし」

石橋「私は最近レッチリ聴いてます。なんかわかんないけど、いっぱい聴いてる。一回気に入ると100回くらい同じのを回しちゃうんです。おかげで好みが狭いんだけど(笑)」

中野「わかる、超わかる! 私もずっと同じの聴いてる」

石橋「ほんと? ユーミン知ったときもユーミンばっかり聴いてて。なんかちょっと違うのも聴くんだけど、またユーミンに戻るみたいな。それが今レッチリで。ファンク寄りの曲が好きなのかなって」

中野「意外(笑)。今度レッチリみたいな曲が出来るかも」

石橋「小田が大変なことになる(笑)」

――8月14日の初めてライジングでも、また新しいDrop'sを観られそうですね。

石橋「そうですね。どうなるか、すごい楽しみ!」

中野「あの非日常的な雰囲気がいいですね。ただただ楽しみです!」


Drop's(ドロップス)
中野ミホ(Vo.&G.)、荒谷朋美(G.)、小田満美子(B.)、石橋わか乃(Key.)、奥山レイカ(Dr.)によるロックバンド。’09年結成。高校生バンド・コンテストでのグランプリ獲得をきっかけに注目を集める。’11年、1stミニ・アルバム『Drop's』を発表。’13年9月に1stフル・アルバム『DAWN SIGNALS』をリリース後、ハイペースで完成度の高い作品を発表。8月14日、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZOに初出演。defgarageのステージに立つ。


『WINDOW』


STANDING THERE, ROCKS / KING RECORDS
[CD+DVD]
KIZC-321-322 ¥2,963+tax
[数量限定アナログLP盤]
NAS-2021 ¥4,167+tax


◆Drop's ONEMAN TOUR 2015「View from WINDOW」

• 2015年9月20日(日)愛知 名古屋CLUB UPSET
• 2015年9月22日(火・祝)東京 渋谷CLUB QUATTRO
• 2015年9月26日(土)北海道 札幌BESSIE HALL
料金:3000円(全公演共通・ドリンク代別)
※学割あり(当日学生証の提示で500円キャッシュバック)


◆3rd FULL ALBUM「WINDOW」発売記念インストアライブツアー

【札幌】7月21日(火)18:30〜 タワーレコード札幌ピヴォ店 
【仙台】7月25日(土)13:00〜 タワーレコード仙台パルコ店 
【東京】7月25日(土)20:00〜 タワーレコード渋谷店    
【東京】7月26日(日)21:30〜 ディスクユニオン下北沢店  
【名古屋】7月29日(水)19:00〜 タワーレコード名古屋パルコ店 
【福岡】8月22日(土)14:00〜 タワーレコード福岡パルコ店 
【大阪】8月23日(日)14:00〜 タワーレコード梅田NU茶屋町店
※すべての公演、中野ミホ(Vo.&Gt.)のみの出演になります。

各公演についての詳細は下記URLよりご確認ください。
http://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t6539/


《EVENT》

◼︎北海道・芦別:芦別MUSIC HARVEST 2015
【日時】2015年8月2日(日)
【場所】芦別温泉スターライトホテル前 グランド
【公式facebook】https://www.facebook.com/pages/Music-Harvest/437296759782189?fref=ts

【主催】Music Harvest 実行委員会

◼︎関東:rockin'on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015
【日時】2015年8月8日(土)
【場所】国営ひたち海浜公園/15:50〜WING TENT
【問い合わせ】ROCK IN JAPAN FESTIVAL 事務局0180-993-611(24時間音声対応)
【公式HP】http://rijfes.jp/

◼︎北海道:RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO
【日時】2015年8月14日(金)
【場所】石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ/15:00〜defgarage
【公式HP】http://rsr.wess.co.jp (PC・モバイル共通)







http://drops-official.com/